もう10年近く前のことだが、バイト先で短い詩を教えてもらった。
それは、北原白秋の『銀のやんま』という詩で、たった5行ではあったが、
胸に静かに響いた。
それから、文庫本の白秋の詩集を買った。
読んでみて、なんだか、おセンチ大魔王の私にはピッタシなんじゃないのぉ?
と思った。
もともと、佐藤春夫が好きで、時々、好きな詩歌を書いたノォトを見ては、
ウットリ(?)していた。
そのノォトに、白秋の詩歌も増えていった。
なかでも短い詩が好きで、『他ト我』 『もくせい』 『片戀』 など書いたりした。
友達に話したら、自分は『靑いソフトに』と『意気なホテルの』が好きだ、と云った。
その人らしいなぁと思った。
そして、「へぇ~、白秋好きだったんだぁ」っとちょっと嬉しくなった。
何かで読んだのだが、若い頃に誰もが “白秋期” になることがあるらしい。
でも、段々と大人になるにつれ、“白秋期”を過ぎ、そんな頃を懐かしく、
そして少し甘酸っぱく思えるようになる、というのだ。
がっ、しかしっ!私は大人になってから、“白秋期”になったので、
未だにそのまんまなのだ。
確かに、最初のころよりも、『ウォタァ・ヒアシンス』 を読むとキュ~ンとなったりするのだが‥。
上のイラストは4年くらい前の暑中お見舞いなのだが、
大好きな 『蜂の子』 をモチーフにした。
送った何人かに、「コレは何て詩なの?誰のなの?すごく素敵!」
と云われた。
ちょっと嬉しかった。
でも、なかには、「菊ちゃん、大丈夫かなぁと思った」という人もいた。
どうも、私が自分の詩を暑中お見舞いにした、と思ったらしく、
そういうふうに云われたのだ。
いくら、おいらでも、自分の詩(そんなものがあるのか?)を
暑中お見舞いにしたりはしないのだ~。
私は、その後、佐藤春夫、北原白秋に加えて、西條八十、立原道造と、
ますます、おセンチ大魔王の道を究めている。
でも、一番好きなことばは、武者小路実篤が時々書いていた、『和而不同』だ。
「和シテ同セズ」ね。
意外におセンチではないのじゃ~。