青春の影

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私は梅雨入りした頃から『少しだけ読書生活』になっている。
もともと、そんなに読書家ではなく、読む本も小説以外のものが多く、家にあるのはソフトカバーな本ばかりだ。
図書館にもあまり行かないし、行っても、その場で読むのは好きだが借りることはほとんどない。
好きな時間に好きな場所で読みたいので、借りても読まずに返すことが何度かあり、借りなくなったのだ。
でも本屋さんは大好き。だけど立ち読みはあまりしない。
本の背表紙を眺めているのが好きなのだ。

いつものように本屋へ行き、その日はフト文庫本コーナーを端から端まで眺めていた。
私はどちらかというと、どうしても欲しい本が出たらすぐ買って手元に置きたいタイプなのだが、買ってしまって安心していまう傾向があり、中にはすっかり忘れていて、いつのまにか文庫化されていた、ということがある。
その日は、まだ読んでなかったり途中で止まっていたりする本が何冊も文庫化されているのを発見してしまい、我ながら呆れて、ガクゼンとしてしまった。
そこでこれではイカン、と思い、決意した。
自分で買った本はいいが、せめてひとから頂いた本は文庫化される前に読もう、と。
そして、買ったまんまで読んでいない本も含めて、それらが読み終えるまでは本を買わない、と。(コレはすぐ破られた‥)

2 ←昨年のクリスマスに貰った本。

物静かな読書家のSくんは、「評判にはなっているけど、なかなか菊ちゃんが手を出さなさそうな本」や「個人的にオススメな本」をセレクトして、たま~に思い出したようにプレゼントしてくれる。
かなりいいひとである。たぶん。
この2冊は、何か賞も取ってたような気がするし評判もいいけど、どうしようかなぁ~、厚いしなぁ~、と思っていたら貰っちゃったのだが、頂いたあとは汚れないように千代紙でカバーをつけて飾っていた。
しかし、決意した私は「イカン!」と思い、まず赤い本から読み始めた。

  0d_2   『赤朽葉家の伝説』

そこそこ厚い2段組なのだが、もう一気に読んだ。いや、一気にしか読めなかったのだ。
こんなに最後まで飽きることなく読めたのは久しぶりだった。
久々にガツガツと本を読んだような気分になった。
内容は‥、いろんなところに書評があると思うのでそこを参考に~。
手抜きじゃないのだ。
かなり評判になった作品なので、気になったらあとは読むしかないと思うのだ。
(お近くに住んでいるかたにはよかったらお貸しします)
昔だったら徹夜しても読めたのに、徹夜ができなくなった。
腰に爆弾を抱えている私は『うつぶせ読書』ができないので、なおさらだ。ガックシ。

0e_2 青い本の『星新一 1001話をつくった人』

こちらは、ノンフィクションなのだが、これまた面白いのだ。
私と同世代だと、たいがいのひとが中学生くらいのころに星新一の本を読んだことがあり、筒井康隆の七瀬シリーズに夢中になり、そこから、もっとSFにハマっていくひと、アニメにハマっていくひと、もいるのだが、誰にでもある青春の通過点のように、気がつくと読まなくなっていったひとが一番多いのではないだろうか、と思う。
読んでいると、星新一のみならず、同じ時代にSFというジャンルが登場してきて日本に根付くまでのことなど面白く、それ以上に父親である星一がかなり興味深い。
この本は、きっと自分では手にしなかったと思う。
読む機会を与えてくれた友に感謝なのだ。

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お気づきかと思うのだが、少し前から自分の本棚を作るBooklogというのも始めて、時々思い出したように本を増やしている。

      book Daisy Books book ←こちらです。

今まで、たくさん本を読んできたような気がしていたのだが、いざ、こうやって本棚に入れるとなるとけっこう考えてしまうものなんだなぁ、と思う。
それと、本を登録しようとして検索してもまったく引っかからないことが何度かあるのだ。
同じ本をジュンク堂にある検索くん(という名前かどうかはわからないが‥)で探してもダメ。
絶版していて、流通もしていないのかなぁ、トホホ、となったときに、「あれ?持ってなかったっけ?」と思う。

ご存知のかたもいると思うのだが、私んちは15年前のいわゆる『8.6水害』のときに、床上1メートルくらい(私の胸くらい)まで水があがり、家財をかなりなくした。
たまたま上にあったモノ、アッという間に水があがるまでの時間でかろうじて上へあげたモノ、それが残されたものだったのだが、本は9割方ダメになった。
なのに今でも本に限らず、「あれ?持ってなかったけ?」と思うことがあるのだが、少し探したり思い出したりすると、たいがいのものは「あ、水害のときになくなったんだよね」と気づく。
なので、その検索しても見つからない本もないとは思うけど‥と思いつつ探してみた。
すると、あったのだ!他にも数冊!ナゾの手帖も発見!
クーラー、扇風機がない、物置にしている裏の小さい家で汗だくになりながら見つけた。
見つけたときには、汗が目に入ってしみたのか涙が止まらなかった。

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前にも書いたが、いろんなひとに背中をポンッと押されるように励まされ、ときには叱咤され生きているような気がする。
自分も誰かの背中をポンッと押しているのだろうか。
日常の小さな出来事から得るシアワセ。
見つけたナゾの手帖(気になる言葉を書いていたらしい‥)に書いてあった言葉を思い出した。

   『 人間の幸福というものは、時たま起るすばらしい幸福よりも、
           日々起ってくる些細な便宜から生まれるものである。』

いったい、昔の私(若かりし頃の私)は意味がわかっていたのか、単なるおセンチコレクターだったのかはナゾだが、そんなに簡単には人間は成長しない、というのは実感できてよかった。
他にもナゾのものを少し見つけてうれしくなった。
それらの話はまた次にしようと思う。
 

Sくん、いつもクールに、ポン、ポンッとありがと。

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