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2006年10月 2日 (月曜日)

本人の人々

1_50 『本人の人々』 南伸坊 著

私はある意味、南伸坊を尊敬していると思う。
尊敬という言葉に広~く解釈が許されればの話だが。
実際、「尊敬する人は?」という問いには、「辰巳芳子さん」と答えている。
本当の意味で尊敬しているから事実なので。
んぢゃ、南伸坊のことは本当には尊敬していないのか?というとそうではないのだ。

バカバカしいことが楽しいようでなければ人生はつまらない、と教えてくれたのが南伸坊なのだ。
っというよりも、南伸坊の本を読んでいると、世の中つまらないことなんてないんじゃないか?とさえ思うのだ。
20年くらい、愛読しているのだが、全部読んでいるかというとそうでもない。
書店で気がついたら買う、というスタンスなので、読んでいない本が何冊もあるがあまり気にしていない。
しかも、南伸坊の本は書店の棚にいつまでも置いてある本ではなく、すべて文庫化されるわけでもない。
そんな私でも見逃さないシリーズがこの本人になりきって写真を撮るやつだ。

これはいわゆる『顔マネ』ではない、と南伸坊は云っている。

昔から「ヒトの身になって」考えよという。なかなかそうは
いかないのだが、それは人々が「ヒトの身に」ならないからだ。
私は文字通り「ヒトの身」になってみようと思った。・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・私は、さまざまな本人になってみた。
そうして、その本人の身になって文章を書いたのである。
身になったまま、書くのがのぞましいが、実際は本人の身に
なった写真を、鏡を見るように「見ながら」本人としての言葉を
つむぎ出す、という手順になったことが多かった。

なので、この本のなかの文章は南伸坊が書いたかもしれないけれど、あくまでも本人の身になって書いた文章で、読んでいくと本人自身よりも本人かも、とさえ思えてくるから不思議なのだ。

Photo_119 鳥越俊太郎(ジャーナリスト)

Photo_120 松井秀喜(大リーガー)

Photo_121 加藤紘一(政治家)

Photo_122 ディビット・ベッカム(サッカー選手)

「ソックリ!」と思うヒトもいれば、「なんじゃコレは?まさか‥」というヒトもいるだろう。
目を細めてみるとなんとなく‥似てるかも‥というのももちろんある。

Photo_123 キアヌ・リーブス(俳優)
例えば、コレはキアヌでは絶対ない!はずなのだが、でもかなりツボは押さえているのだ。見ているうちに「もしかしてアリかも‥」とさえ思うくらい。

Photo_125 村上龍(小説家)
この村上龍はかなり失礼といえば失礼だ。いや、他のも失礼なのがあるけど。
だけど似ているよねぇとニマニマしながら見てしまう。
ちなみに、小倉久寛でも太ったヒビノでもない。

そんな私が一番ツボにハマッたのが次の本人さんだ。

Photo_126 手嶋龍一(NHKのひと)
わかるヒトにはわかる、とはこの写真のことなのでは?と思うくらい、どツボだった。
このヒトになろう、と思った南伸坊に拍手を送りたいくらいだった。

他にもいろんな本人の人々がいるのだが、試しに私の母(79歳)に写真だけ見せて「コレ誰?」と聞いたところ、7~8割方、本人の名前を云ったのだ。
なかには「うんにゃ、○○××はこんなヒトじゃない!」というのもあったが‥。
南伸坊が素晴らしいのか、母が素晴らしいのかはわからないが。

森鴎外は、「なんでもないことが楽しいようでなくてはいけない」と云っていた。
「退屈は人間の恥」とさえ‥。
実際は楽しいことや面白いことばかりの生活なんてありえないのだが、楽しいことや面白いことのある生活はいくらでも出来る。
そのための自分のアンテナを信じて、時々はメンテナンスをして、ピピピッと発見するのだ。自分のために。
南伸坊の本を読むとヘラヘラ笑って元気になる。
楽しいことはいいことだなぁってネ。

311 だからって‥。

自分は本人にはなれないので、本人のなかへドッキング!
あくまでも昔のプリティ・リトル・菊ちゃんってとこが乙女の恥じらいっていうの?
そういうことにして~。(-_-;)ヾ ポリポリ

コメント

菊ちゃんさん、こんばんは。

なるほどー。
今回の本の内容、菊ちゃんさんのご意見、まさしく うなずけます。
楽しい事やおもしろい事って 普段の生活の中に いくらでも
隠れてるような気がします。

それにしても ご本人似の写真はよく出来てますねー。
こりゃ、おもしろいです。
伸坊さんのオダジョー・バージョンも拝見してみたいような。

こんな時間帯だと大声で笑えない辛さに
大変苦しみます…。くっくっ…凄すぎですね。

楽しいことはいいこと!ですよね~。
私も努めて(?)
「おもしろきこともなきよを…」の精神で
日々を過ごしてるつもりです^^
村上龍はかなり似てると思います(笑)
で、手嶋さん!!!
あのしゃべり口調が浮かんでくるようです。ワシントンから~♪

*なしごれんさん*
伸坊のオダジョーは頬にかなり影を入れて輪郭を矯正しないといけないかもしれないですね~。
私は合成しかできまへんっ (>_<)

*mamuちゃん*
大きい声で笑ってもいいんだよぉぉ~。
他にもプププッとなる写真がたくさんあるので本屋ででも立ち読みして、くくくっと笑い、
少しだけヒンシュクをかってネ。(^_^;)

*sunnyちゃん*
手嶋さん、よっぽど(ワシントン支局長)と書こうかなぁと思ったのよねん。
でも、今現在もそうなのか不安になったので、わかりやすく(NHKのひと)にしました!
大二郎も知事にならなかったら、手嶋さんのようになったかもしれない、と思う今日この頃です。

いつも差し入れありがとうございます。
「うらなり」はオもろかったですか?
仕事で直接必要な本。
仕事で間接的に必要な本。
執筆で直接必要な本。
執筆で間接的に必要な本。
本当に読みたい小説。
本当に読みたい評論。
いつもこれら6種に追われ、ツンドク状態。
ひとに薦められたものを読む余裕は残念ながら…
今は柄谷行人の新刊「安吾と中上」がおもろい。

『うらなり』おもろかったどすえ~。
三年くらい持っててもいいよ~ん。
私はいつも何かコラム本を読んでいて、そこに小説が時々入ってくる状態です。
録ったまま見ていない映画は溜まるいっぽうです‥。(^_^;)
また毒見してね~ん。
チャオ!(@^^)ノ

とても興味深い本ですね
本屋に行ってみよー

アマゾンでどうぞ~。
歴史上の人物になっている本もあるのだけど、そちらもオススメよ~ん。

僕も南伸坊さんの本を読んだことがあります。
たしか伸坊さんが主婦デビューする、という内容でした。

伸坊さんの文体、語り口調というかつぶやき調というか、読みやすいですよね。

そういえば、菊ちゃんさんのブログの文体からも、伸坊さんの匂いが・・・。

燕雀く~ん、こんにちわ!(^o^)丿
このブログのなかで伸坊さんの文章を引用するときに気づいたのですが、
読んでいるときはクスクスと笑いながら割と読みやすいと思っていたのですが、
いざ、書き写してみると、写し難いというか、少し書きづらかったのです。不思議です~。

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