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2007年4月17日 (火曜日)

がんばんなさいよ。

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小さいころから、病弱ではないが決して丈夫なほうではなかった。
20代前半は腰痛と腱鞘炎に苦しめられた。
でも段々と丈夫になってきたなぁと思っていた。
5~6年前にひどい肺炎にかかり、一ヶ月以上入院した。
退院後も体調の悪い日が続いて、いささか塞ぎこみそうになりそうなときに
一篇の詩を教えてもらった。

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  『 悲しみ 』   石垣りん

私は六十五歳です。

このあいだ転んで
右の手首を骨折しました。

なおっても元のようにはならない
と病院で言われ
腕をさすって泣きました。
お父さんお母さん ごめんなさい。

二人とも、とっくに死んでいませんが
二人にもらった身体です。
今も私は子供です。
おばあさんではありません。

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泣きべそになった。
そして、早く元気にならなくては、クサってなんかいるもんか、と思った。
 

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高校を卒業して東京へ行くとき、両親、兄、親友が空港まで見送りに来てくれた。
家を出発するときには、クラスメイトで部活の仲間であった友人たちが家まで見送りに来てくれた。
笑顔で「行ってきま~す!」と手を振った。
その数日前にJRで行くクラスメイトを見送りに行ったのだが、その子らがぐちゃぐちゃに泣いているのを見て、「わぁ~、泣いている~」と思った。
それが、搭乗口に入るときになると、ブワァ~と涙があふれてきたのだ。
ぐちゃぐちゃ状態。
同じ会社に入る川内の子が一緒だったのだが、その子に支えられるように飛行機に乗ったような気がする。
それでもやっと、落ち着いて出発時間を待つだけになった。
飛行機が動き出したとき、川内の子とお喋りしながら、ふと外を見ると、空港の建物の上の見送りの人たちがたくさん居るところが目に付いた。
すると私はまた涙があふれて止まらなくなった。
白っぽいコートを着た母が端から端まで手を振って走っているのだ。
当時、母は腰や膝や悪くて走るなんてキツイはずなのに、誰よりもわかるように手を振って、走っていた。
今でもまぶたの奥にその姿を思い浮かべると涙が出てきて、泣きべそになる。

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映画 『 東京タワー 』を観ていると、作品そのものよりも、自分の親、特に母とのいろんな思い出がポカンポカンとあふれてきてしまう。
親になったことのないひとはいくらでもいるが、すべてのひとは誰かの子供なのだ。
母は私のオカンだが、祖父母の娘、子供なのだ。
今度は母の手を連れて観に行こうと思った。
家に帰って、「お母さん、今度連れて行くよ~ん。一緒に観るよ~」と云ってみた。
オカンに負けないくらい嬉しそうな顔をしていたような気がする。

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コメント

しみじみしちゃうね~。いろいろ思い出しちゃったよ。菊ちゃんとおんなじようなこと。高校を卒業して上京するとき…、東京から九州に戻るとき…、見送ってくれた友人の顔、ぐちゃぐちゃの自分。 姓が変わって鹿児島に来て父母と別れるときのこと…。いかんねー、すぐ泣きべそになるねー。 それにしても最後の、いい写真だねぇ。

菊ちゃん、俺さー、最近涙腺が脆くなってきたように思えるんだよねー。
それとさ、自分で言うのもなんだけど、優しくなった、って言われるんだよねー。
いや、元々優しいけどね。
それもこれも菊ちゃんのせいなんじゃないか、て思うんだよなー。
今日は午後からの出勤だったからさー、奇遇にも午前中に俺も「東京タワー」を見ちゃったんだよなー。
思わず、福山のCD買っちゃったじゃないかー。
それを聞きながら菊ちゃんのブログを見て、少しだけ、うっ、ときてるとこ。
近くにいたら抱きしめられるのに・・・。
お願いだ、涙は隠さないでくれー。
仕事に戻ろうと。
またねー。

こんにちは。
東京タワー観られたんですね。
私も本を読み、ドラマを観、福山さんのCDを買い、どっぷりオカンとぼくに浸かっています。

ほんと、お母さんって素晴らしいですよね。
私の好きなセリフ、ちょっと違うかもしれないけど「僕のために人生を切り分けて生きてくれた人」
「みんなに好かれていますという人になってくれたことがうれしい」


早く映画見に行かなくちゃ!!

はじめまして。comaさんに教えてもらってから、いつも読ませていただいてます。

うまく言えませんが…あなたの文章がとても好きです。

菊ちゃん、こんばんは。
映画「東京タワー」について 俄然、興味沸きました。
この映画、絶対観るよ~。
観たら また泣いちゃいそうだ。

親ってさ、ありがたい存在ですよね。 幾つになっても。
映画のオカンと 自分の親と重ねてしまいそう。

ところで 一番下の写真、右手上げてる女の子は菊ちゃんかな?
カワユイねぇ。

奇遇にも俺も昨日見たんだよねぇ。
しかも午前中にね、もとちゃんとは違う映画館だと思うけどね。
海外赴任していた頃に、高いのにさぁ、航空便でしゅっちゅう母さんから荷物が届くんだよ。
そのときには「こんなものまで送るかぁ?」と思ったこともあったんだけどね、今思うと本当に有難かったし、寂しさや漠然とした不安感も緩和されていたんだと思うよ。
添えてあった手紙も捨てずに持っている。捨てられないよなぁ。
結婚して離婚しても「あ、そう。帰ってくるのね」だもんなぁ。
帰っては来ずに一人暮らしだけどね。いやぁ、やっと得た自由がねぇ。
映画の最後のほうで、オカンに添い寝をするオダギリジョーを見ていたら、菊ちゃんがお父さんに30分くらい添い寝をした、という話をぶわーと思い出したよ。
そうか、ジョーは菊ちゃんで俺なんだね。

*comaちゃん*
今になると、一度くらい、親元を離れてみてよかったなぁと思うの。
故郷も一度離れてみないといいところも悪いところも見えてこなかったんじゃないかなぁ、って。
ところで、コマちゃんがコメントしたのと同時くらいに、コマちゃんが「いい写真」と云っている写真のあとにもう一枚写真を追加しちゃったの~。
コマちゃんの「いい写真」は映画のなかのワンシーンです。

*もとちゃん*
私もCD買ったよ~ん♪
DVDが付いているやつ~。
東京っ子から観た『東京タワー』ってどうなんだろう?
東京タワーが見えそうなところで生まれ育ったもとちゃ~ん。
ところで、もとちゃん、ホントはとぉ~っても優しいのに、
そう見えないように見えないようにしてるでしょ?ふふふ~(o^_^o)

今日レディースデイだったので、絶対観る!と
意気込んで行ったのですが、時間があわずでした。。
来週こそ!

菊ちゃんの上京時のおはなし。
思わず、学生時代のことがオーバーラップです。
お母さんって、誰にとってもかけがえのない
存在ですよね。
なのに、もう長く手をつないでいません。
小さい頃は、あんなに必死だったのになぁ。

*りまこちゃん*
いつもは、ほとんどレディスデーに見るんだけど、今回は前売りを買って、
空いた状態でゆっくり観ました~。
私は原作は読んでないのだけど、きっと原作以上にいいハズ。多分。
リリーのほかのは結構読んでいるんだけどなぁ~。
りまこちゃんの大好きな福山の歌がまたいいのよ~ん。
早く観てぇぇぇぇ~(>_<。)ノ

*piyoさん*
はじめまして!(〃⌒ー⌒)/
いつも見てくださってありがとうございます。
なんだか照れくさいどす~f(*・o・*)ポリポリ

*なしごれんさん*
レディスデーに限らず、映画館って女ばっかし。
この映画はリリーと同年代(40歳前後)の男のひとに観てもらいたい、と思ったのです。
私の友人たち(40歳前後)は観ているみたいですが‥(^_^;)
なしごれんさんにとっては、もしかするとつらいシーンもあるかもしれないけれど、
出来ればゼヒ!
空に向かって飛行機バイバイしているのはおいらどす~(o^_^o)

*家具屋さん*
なぜ、みんな昨日『東京タワー』を?!
私も東京に居るときには母から月に2回は宅急便が来てたの。
本当に「なんでコレをわざわざ‥」というもも入っているんだけど、嬉しかったなぁ~。
手紙もとってあったのだけど、水害でなくなってしまったの( ┰_┰)
うん、あのシーンは、私も「あ、あたしだ」って思った。
お棺に入ってしまう前に一緒にいたかったの。
ところで、さーさん、「母さん」って呼ぶんだぁ~。ふふふ~(*^_^*)

*sunnyちゃん*
みんな誰からか生まれてきたんだよねぇ。
小さい頃は父や母と手をつなぐのが生きるためには必要だった。
段々と親が年老いてきたら、逆になって自分の手が必要なんだ、と思い込んでいたのだけど、
やっぱり今でも必要なんは私のほうなんだなぁと思う今日この頃です。
来週、映画館でバッタリ逢えるかも?!

え~っ!来週ですか!!!

と、いまスケジュールを見たら
幼稚園が月1回の午前のみの日でした~(泣)
がーーーーん。。。

俺のはDVD付いてなかったぞー。
え?限定ので付いているのがあったの?
と隣で上司が教えてくれたよー。
昔は東京タワーは家から見えていたんだけどなー。
俺も何度か親元を離れて暮らしたことがあるから、親のありがたさは感じることが多かったけどね、それよりも親の代わりにずっと面倒をみてくれたおばちゃんからの手紙がね、泣けてくるんだよー。
おばちゃんを連れて、もう一回見に行こうかなー。
あー、「素っ気ないところが好き」とか「クールなかんじが好き」とか言われるからさー、そうしなきゃなんないのかなーと思って今まで生きてきたわけ。
いーんだ、菊ちゃんがわかっているならさー。
タクシーチケット貰ったから、もう少し働いてから帰ろう、と。
おやすみ、ハニー。

*sunnyちゃん*
それはザンネン(>_<。)ノ
でも、レディスデーをはずして行こうかなぁとも思ったりしているの。
少し長めの映画だったから、ゆっくり観たほうがいいかなぁと‥。

*もとちゃん*
毎日遅くまでお疲れちゃんです~(*_ _)ペコリ
おばちゃん、連れて行ったらきっとすっごく喜ぶよ~ん。
DVDは福山が唄っているやつだから、もとちゃんは自分を見ているようかも~。
ぷぷぷ~(@⌒ー⌒@)
わかってたんだよ、
わかってるんだよ、
なのネ。
チャオ!(〃⌒ー⌒)/

最初の詩でウルウル。
菊ちゃんのお話でウルウル。
私も両親の事を思い出す度に涙が出ます。今も泣きながら書いています。ああすれば良かった、こういってあげれば良かったと後悔が一杯です。父は私がクリスマスに一寸帰っている間に亡くなりました。クリスマス直後に息子と一緒に帰る予定だったのに、間に合いませんでした。あれを思うと何時も涙が止まりません。

chiblitsさん、こんばんわ!
私も父が亡くなる前、どうして行かなかったのか、と今でも後悔していることがあります。
いつもは昼間に父のところに行っていたのですが、その日の朝は
「仕事に行く前に寄ってみようかなぁ」とフト頭をよぎったのです。
でも、寄ると遅刻しそうだし、いつものようにお昼から‥と思い、職場に着いたとたん、
父が昏睡状態になった、と連絡があって、そのときは病院の向かうタクシーのなかで
「なんで寄らなかったんだ」と自分自身を責めることしかできませんでした。
父が亡くなった年はうるう年で、毎日モウロウとした意識のなかで父が
「きょうは何日だ?」としきりに聞いていたのです。
父が昏睡状態になったのは3月1日の朝でした。
2月29日に亡くならないように、と頑張っていたんだなぁと今になると思うのです。
生きているうちには今の100分の1も「ありがとう」は云えなかったです。
そんなものなのかなぁ( ┰_┰)

この映画が一番みたいです。
母親の重軽い安定感を勝手に想像しています。
そうこうしているうちに、行ってしまいそうです。
体調を直さねば。
きりんさんのコートいいですよね!

nonさん、こんばんわ!
映画のなかでキリンさんが着ている服はどれも素敵だったですよ~ん。
あのコートのシーンはとってもいいシーンでストップモーションで
頭のなかに残ってしまいそうです。
体調が好くなったらゼヒ観てくださいネ。

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